北欧は、ベリー大国

指が赤くなるくらい、色も濃いです

指が赤くなるくらい、色も濃いです


夏に北欧へ行くなら絶対におすすめしたい食べ物が、いちごです。北欧のいちごは味が濃くて美味し〜い!夏の間は街のあちこちに屋台が出ていて「くださいな」と言うと、山盛りのいちごを計量カップですくってビニール袋にザーっ入れて手渡してくれます。うーん、ダイナミック。日本のパックに入ったいちごとは扱いが違います。多少つぶれたりもしますが、味は絶品。街歩きのお供に、ホテルでひと息つきながら、パクパクと毎日食べたいおいしさです。フィンランド人、スウェーデン人、デンマーク人、ノルウェー人とみなそれぞれ「自国のいちごが一番おいしい!」と言います。

スウェーデンの首都ストックホルムにある群島を訪れた時には、道端になっていたブルーベリー(ビルベリー)をパクパクとつまみ食いしました。これがまた美味しい! 北欧諸国には「Everyman’s Right」という法律があって、誰の土地であっても入ることができ、そこで自然を楽しんだり、常識的な範囲であればベリーやきのこ摘みなどをしてもいいことになっています。北欧の人にとって森にベリーを摘みに行くのは、特別なことではないのです。

スウェーデンのお袋の味ともいわれるのが、ブルーベリーパイ。ブルーベリーをお皿にぎっしりと詰めて、クランブルをのせて焼き、食べる時にとろりとしたバニラクリームをかけていただきます。友人のお母さんが作ってくれましたが、忘れられない美味しさでした。

北欧ならではのベリーといえば、リンゴンベリーとクラウドベリー。リンゴンベリーは日本のコケモモにあたるベリーで糖分が少なく、トナカイ肉やミートボールなど料理と一緒に添えられていることが多いです。クラウドベリーは北極圏特産の黄色いベリーで、「ベリーの王様」とも呼ばれています。限られた地域でしかとれないので希少性が高く、他のベリーにくらべて高級な扱いなのです。こちらはチーズと一緒に食べたり、デザートとしていただくのが一般的。

初夏のマーケットにまず登場するのはいちご、そしてブルーベリー。その後ラズベリーやクランベリーが出てきて、9月になるとリンゴンベリーが登場し、冬の間まで出回ります。ベリーはジュースやジャムにして保存食にし、冬の間の大切なビタミン源になります。

北欧にはベリーのお菓子やパンのほか、ベリー味のお酒も多く、ベリーを使った化粧品もあるんですよ! スーパーマーケットに行くとベリー味の商品がとっても多いことに驚きます。

夏の終わりに。ベリーがずらり!

ベリーの季節ならではのお菓子やデザートも

冬の市場でも売っていたリンゴンベリー

冬の市場でも売っていたリンゴンベリー

マリメッコのエプロンをした、いちご売場のお姉さん

マリメッコのエプロンをした、いちご売場のお姉さん