なぜかほっとするフィンランドの悪夢へようこそ

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フィンランドは他のヨーロッパ(フランスとかイタリアだとか)やアメリカ辺りに比べると「そんなに怖くない外国」だと思う。海外旅行に来ているのに、あまり緊張しなくていい場所。

例えばお店に入って注文の仕方がわからなくてマゴマゴする時、話しているけれど上手く伝わらない時、こちらをせっつくような態度とかイラついたような態度を取られた覚えがほとんどない。いや、全然ない。無愛想が服を着て歩いているようなフィンランド人には、いわゆるアメリカ的な初対面でのフレンドリーさとか、爽やかなスマイルだとか、そういうサービス精神はないけれど、なぜかなんだか居心地がいい。

『マッティの憂鬱』を読んで、じわじわこみあげてくる笑いをこらえながら、そんなことを思い出しました。読み終えると、フィンランドがまたさらに身近に思えてくる。旅の途中で「ええっと、これでいいんだっけ……」とタジタジすることがあっても大丈夫。だってそれは私だけじゃなくて、彼らもそうなんだもの。そんな風に思うと、フィンランドという国のハードルがまたぐっと下がって、行きたくなってくる。

待望の日本語版書籍が発売されたマッティは、もともとブログから人気に火がついたキャラクターで、原題は『Finnish Nightmares』。海外などに行かずとも日常的に数々の気まずさと対面しては、まったく折り合いをつけられないマッティ。後ろ向きで自虐的、しかしマイペースで憎めないマッティが見る日常の悪夢は、「君はそのままでいいんだよ」なんていうちょっと恥ずかしくなるような自己啓発本よりもずっとダイレクトに私の心に届いて、安心させてくれるのです。

フィンランドではあっという間に大人気になったマッティ。日本でもきっと人気者になるんじゃないかなあ。フィンランド人と日本人は似ているという説があるけれど、マッティが支持されるかどうかで、フィンランドへの親愛率が測れそうです。

そういえば今では北欧5ヶ国の男子が参加してくれるようになったイベント、北欧ぷちとりっぷで最初の頃はフィンランド人男子が全然つかまらなかったんですよね。仕事絡みや知人関係で紹介されたフィンランド男子に打診しては「ダメです、無理です」と何度、尻込みされたことか。やはりシャイなフィンランド男子捕獲は無理か……と思っていたところ、奇跡的に参加してくれたのが今やおなじみメンバーとなったフィンランド男子のヨウコ君です。ステージに立ってくれるくらいだから本家マッティよりもずーっと社交的で楽観的なのだけれど、それでもやっぱり時々マッティっぽさを見せるんですよね。北欧兄弟の中ではジャイアン気質のデンマークやスウェーデンから、「フィンランドって北欧だっけ」「ロシアでしょ」「変わってる」「暗い」などなど言われたい放題の、いじられっぱなし。言い返すわけでもなく、気にしてる風でもなく、いじられる自分を淡々と受け入れているみたい……と、身近なフィンランド人をマッティに重ねてみると、また楽しめるのでした。