7/4公開。スウェーデンのジェンダー論に疑問?映画『フレンチアルプスで起きたこと』

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付き合いはじめのカップルは絶対に見ちゃダメです!結婚を考えているカップルは……もしかしたら良い試練になるかもしれない。

エリートの夫、美しい妻、可愛い子供たち。舞台はフランスのリッチなリゾートホテル。この完璧な状況で生じた、ほんの少しのひずみ。コメディ仕立ての作品ですが相当に意地悪ですよ、この監督。音楽の使い方も意地悪!

せっかくのバカンスで致命的にやらかした夫トマス。最初こそ「男ってどうしてそんなに見栄っ張りなの」「その対応、一番ダメだよね……」と冷ややかに観ていられたものの、だんだんトマスが可哀想にもなってくる。「父だからって男だからって、あれはやっちゃいけない失敗だったの?」と。

スウェーデンといえば日本からすると少々行き過ぎとも思えるくらい男女平等推進の国。それでもやっぱり父として、男として責められるんだなあ……そりゃそうか。さらにこの映画、トマスだけでなく登場人物がまあ、みんな面倒くさい。それぞれに言い分があり迷いもある。トマスもトマスだけどその状況で「ママは一人で滑ってきたいから」ってありなの!?

子どもがいるからって我慢しない。譲らない。取り繕わない。自分に正直なスウェーデン式夫婦のあり方は果たして吉とでるか凶と出るか。それにしてもこれが映画になって、しかもヒットしちゃう辺りがスウェーデンのすごいところですよ。「父親としてこうあるべき」「人としてこうすべき」そんな理想論を持ち出したところで、現実の世界では当然トマスみたいな失敗もあるわけです。人間だもの。究極の状況でありえない失敗を犯すこともある。だって人間だもの!!話が進むうちに意地悪だな〜と思っていた監督の眼差しが、なんだか優しく感じられてくるのだから不思議なものです。

しかし今回も思ったけど北欧の子ども、強いなあ。おそらくこの映画の中でもっとも鮮やかに英断をくだしたのは彼らじゃないかしら。なんでも話し合いで解決する大人と、とりあえず本能で動く子ども達。果たしてどっちが賢いのでしょうね。

見終えてしばらくあーでもないこーでもないと考えてしまう、一緒に観た人に「あなた的にはどう?」って聞きたくなる映画。それでね、たぶん「ボクはそんなことしないよ」ってシレッと答えるタイプが一番危ないですよ。

映画『フレンチアルプスで起きたこと』公式サイト
7月4日(土)より全国ロードショー