コリング城の廃墟ミュージアム

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13世紀に建てられ、1808年の火事で廃墟となった王城をそのまま生かし
廃墟ミュージアムとして公開しているコリング城ミュージアム(Museet på Koldinghus)。
アンデルセンもその保存に尽力したといわれるコリング城。
火事の後、長く放置されていた廃墟を保存し、展示すべき
という構想が始まったのが1890年。そして1972年から
建築家のインゲル&ヨハネス・エクスナー(Inger and Johannes Exner)
指揮のもと、修復が行われました。
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焼け跡の残るむき出しのレンガには、何ともいえない迫力が。
モダンな修復部分により、廃墟がさらに際立ちます。
この大胆なアイデアによる修復建築は、
1993年にヨーロッパ・ノストラ賞を受賞しています。
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コリング城のことを知ったのは、「五感を刺激する環境デザイン
―デンマークのユニバーサルデザイン事例に学ぶ」という本から。
ユニバーサルデザインの進んだデンマークには、
障害を持つ人達も五感を使って楽しめる美術館や公共スペースが
多くあり、その事例の一つとして紹介されていました。
コリング城では、例えば歩いた時に感触の違いが楽しめるよう、
床材には木やレンガ、石などあえて多様な素材を使用しています。
また館内に架けられた3本の橋も、一つずつ微妙に勾配が違います。
目が見えない人や車椅子の人なら、その微妙な差を感じることは
難しくないはず。衰えつつある現代人の感覚を
呼び覚ますことも目的とされています。
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コリング城は、ユトランド半島にあるコリング市のシンボルであり、
今では観光の目玉の一つ。家族連れで気軽に楽しむ人たちもいます。
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地元コリングをはじめとする、デンマークの銀製品の
展示ギャラリーもあります。
開館時間 10:00-17:00(クリスマスと年末年始のみ閉館)
コペンハーゲン市内よりDSB鉄道で2時間ほど。kolding駅下車、徒歩10分
http://www.koldinghus.dk/