フィンランドで大ヒット!『旅人は夢を奏でる』1月11日公開
人気ピアニストティモの前に突然現れたのは、
35年前に家を出て行った父、レオだった
ろくでもないけどどこか憎めない父と
大人になりきれない中年息子の旅路を
ユーモラスに描いたロードムービー
(映画サイトより)
2012年夏にフィンランドで公開され、ハリウッド大作も押さえての記録的大ヒットとなった本作。
監督はミカ・カウリスマキ。巨匠アキ・カウリスマキのお兄さんなんですね。
おじさん二人が主役というのでアキのような作風を思わず想像してしまったのですが、全然違いました。
とにかくテンポがよくて、話がどんどん展開していきます。
原題に『Road North』とあるように、ティモとレオは車に乗って、ヘルシンキから
北上していきます。途中でユバスキュラ、セイナヨキと見覚えのある地名が出てきたり、
北欧の家ってほんと窓が多いなあとか、やっぱりとりあえずコーヒーを飲むのだなあとか、
サウナシーンでヴィヒタ(葉っぱの束)で叩いてる〜などなど、
そんなライフスタイルが垣間見えるのもこの映画の楽しみ。
ヘルシンキのアパートから地方の一軒家まで、さまざまなフィンランドの家を
覗くことができるのも、インテリア好きとしてはたまりません。
父と子の葛藤やそれぞれの家族とのすれ違い、最後に隠された秘密…と、こう書くと
どこにでもある映画のテーマに聞こえますが、やはりそこは名匠が手がけたフィンランド映画。
淡々と、飄々と、でもどこか可笑しい。
ハリウッドじゃ、こうはならないよねえ〜と何度も思ってしまいました。
音楽への思い入れも強いというミカ。音楽の使い方も印象的で、
映画のテンポをさらに心地よくしています。主役の二人を演じる俳優は
どちらもミュージシャンなのだとか。どうりで……。
二人の音楽的共演シーンはこの映画随一の名シーンでしょう。
フィンランド好きはもちろん、北欧らしい考え方や暮らし方が
気になる方にもおすすめです。音楽好きも要チェックですよ!
映画『旅人は夢を奏でる』サイト