ノルディック・スターシェフ・イン・ジャパン
北欧5カ国のトップシェフが集まり、新しい北欧料理の
魅力を伝えるイベント、『ノルディック・スターシェフ・イン・ジャパン』。
北欧5カ国の大使館による共同開催というのも珍しく、
雑誌からテレビまで、さまざまなメディアで取り上げられていました。
数日間にわたるイベントではプロ向けの料理プレゼンテーションや、
日本のトップシェフとの共演など、さまざまなプログラムが用意され、
私はデンマーク大使館で行われたプレス向けコンファレンスに参加してきました。
司会を務めるデンマーク大使館のイェンス・イェンセンさん。
デンマークのライフスタイルを紹介する数々の書籍でもおなじみです。
そしてニューノルディックフードの会長、アイナー氏の挨拶から会見が始まりました。
「良質な食事は、子供や病人に届くべきです」。
料理やテクニック、新しい食のアイデアなどの話になるかと思いきや、
「料理とは、誰のためのものか?」そんな根源的な問いからアイナー氏の話は始まりました。
そして新しい北欧料理のためのマニフェスト 10の誓いを発表。
純粋・新鮮・シンプル・倫理的であること、季節や気候を大切にすること
健康的で健全な生産であること、伝統を大切に新しい価値を加える…などなど。
そして主役の5人が登場。
今晩、提供されるメニューについて各シェフから説明があります。
北欧シェフ達と共演する日本のシェフも駆けつけ、北欧料理への印象を語りました。
「北欧のシェフ達はその料理が誰のためなのか、なぜ作るのか、
料理の意義をクリアにしている。」とは、よねむらの料理人、米村昌泰氏。
冒頭のアイナー氏の言葉と重なります。そして「海外の料理を
そのままコピーするのではなく、自国の概念で昇華させるのが上手い」とも。
5人でパチリ。
会見が終わり、料理が出されるまでの待ち時間には
ノルウェーのカフェ・バー、フグレンのバーテンダーが
北欧風カクテルをふるまいます。
そして待ちに待った料理の登場!
ノルウェーの若きイケメンシェフ、ガイル・シャイエの一皿。
ノルウェー産のホタテにカリフラワーのムースとヘーゼルナッツを合わせて
「ナッティな香りでホタテのおいしさを引き立てた」絶妙な味わい。
デンマークのトーステン・シュミットによる『森の一皿』。
温泉卵?と思うような一見地味な姿ですが、ブイヨンが絶品でした!
ノーベル賞晩餐会メニューを担当したこともある
マーリン・セーデシュトロムはトナカイのタルタルに白マスの卵など
北欧らしい食材に、日本の味、みょうがをプラス。
アイスランドのハーコン・マウル・オルヴァルソンは
北欧を代表する食、サーモンで直球勝負。
ロイヤルコペンハーゲンの「フルーテッド・メガ」に
サーモンが映えます。
写真を撮り忘れましたが、フィンランドの
アンット・メラスニエミはスズキにネギやハーブ、
アーキペラゴブレッドとよばれる黒パンをカリカリにしてトッピング。
おいしい食事を片手に、北欧のシェフ達と交流します。
トーステンと共演するNARISAWAのシェフ、成澤由浩さん。
イケメンのガイル。
デンマーク大使館の素敵なインテリアも見学。
さすが世界に名だたる名作家具や照明の生まれた国です。
会見が行われた部屋のアーティチョーク3連使いといい、
照明使いがとくに印象的でした。
ふと気づくとフィンランドのアンットがピアノを披露!
じつは彼、有名なメタルバンドのキーボードをしていた経歴があるとか。
思いがけない嬉しいサプライズでした。