10/17〜11/30 外苑前アクアヴィットでスカンジナビアンディナー&北欧写真展のお知らせ

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外苑前にある北欧料理レストラン、アクアヴィットでは10月17日〜11月30日までスカンジナビアンディナーコースを提供中。アクアヴィットはミシュラン2つ星をとったNYの北欧レストランAQUAVITの東京店で、スカンジナビアンディナーでは、スウェーデン・デンマーク・ノルウェーと北欧3ヶ国の伝統料理をアクアヴィット流にアレンジしたメニューが登場します。定番のニシンやサーモン料理はもちろん、ノルウェーのクリスマス料理ルーテフィスクやデンマークのフレスケスタイなど、日本ではなかなか味わえない北欧料理も揃っています。
期間中、バーラウンジでは「北欧の自然と暮らしを旅する写真展」を開催。新刊『北欧ゆるとりっぷ』の世界を中心に、北欧BOOKのカメラマン、森正岳(できすぎ氏)が北欧の街や森で撮影した写真を展示しています。
早速スカンジナビアンディナーを食べてきたので写真とレポートを。
スターターとして出てきたのは可愛らしい小さなキッシュのような一品。これ、なんとアクアヴィット版ピッティパンナなんですよ!スウェーデンやフィンランドでは、まかない料理的な位置づけのカジュアルな一品ですが、美しく変身していて一皿目から驚きです。
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次の前菜はニシンとサーモンから選びます。酢漬けニシンはニューヨーク店で活躍するシェフ、エマ・ベングソンのレシピを受け継いだもの。エマ・ベングソンはスウェーデン出身の女性シェフとして初めてミシュラン2つ星を獲り、(2つ星を獲った女性シェフは全米でも3人だけ)大きな話題になっていました。
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2種類のニシンが盛り付けられ、昆布と合わせたニシンは懐石料理のよう。これまで北欧でニシン料理を山ほど食べてきましたが、この組み合わせは斬新です!が、ニシンと昆布がとてもよく合う。添えられたクリームをつけてもおいしい。サーモンにはビーツとベリーの赤いソース、さらにライムジュレが添えてあります。ビーツは北欧定番の根菜ですがサーモンマリネと合わせるのもおいしいですね!この組み合わせも初めて食べました。
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アクアヴィットはパンがおいしい。オリジナルのホイップクリームをつけて食べるのがまたおいしくて、つい食べすぎてしまいます。この日はそば粉、きなこのパンが出てきました。
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スープのような一皿がまた驚きでした。マッシュポテト生地のダンプリングの中にミートボールが入っています。そういえばメニューに「ミートボール」とあったけれどメイン料理ではなかったので、どんな風に出てくるのだろうと思っていたら……!ノルウェーにはマッシュポテトで作るラスペバルというお団子のような料理があって、それを思い出す味でした。デンマークやスウェーデンにも似たような料理があるんですよね。ちなみにダンプリングの上に乗っているのは空芯菜の芽です。
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今回のディナーコースで期待していた一品が、ノルウェーの魚料理ルーテフィスク。クリスマスの伝統料理で12月になるとレストランには「ルーテフィスクあります」と看板が掲げられ、人気店のルーテフィスクは1年前から予約が埋まるほど。かちかちに干した鱈を石灰水で戻して調理するという珍しい一品で、ぷるぷるとした食感が特徴です。アクアヴィット版はタラを一旦冷蔵庫で干してから戻し、調理しているとのこと。ルーテフィスクには定番の付け合せがあり、煮豆とベーコン、溶かしバターと一緒にいただきます。これがなかなかヘビーなのですが、アクアヴィットではさっぱりとしたキドニービーンとサヴォイキャベツを添え、仕上げにカプチーノ仕立てのソースが添えられ、見た目もおしゃれ。これはノルウェー人も感激モノでしょう!北欧の伝統料理って往々にしてそうなんですが見た目が地味なので(ルーテフィスクもめちゃくちゃ地味です)一皿一皿、目を喜ばせる盛り付けにもワクワクします。この味と盛り付けは、北欧人に自慢したい。
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メインの肉料理はデンマークのクリスマス料理であるフレスケスタイ、またはノルウェーの鴨のロースト。フレスケスタイは皮付きの豚バラ肉を皮部分がカリカリになるまでグリルした料理。本国では紫キャベツとキャラメリゼしたポテトを付け合わせます。アクアヴィット版の付け合せにはロースト野菜と……銀杏!わーお、これは斬新。ニシンに合わせた昆布といい、ところどころ日本の食材が効果的に使われているのも面白いです。
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鴨肉のローストは感動的においしかった!肉のまわりに雑穀をまぶしてグリルしてあり、外側のカリッとした食感と内側のジューシーでレアな焼き加減とのバランスが素晴らしい。酸味のきいたリンゴンベリーソースもよく合います。付け合せには北欧人が大好きなキノコ、アンズタケも入っています。ちょうどラウンジで展示している写真にもキノコ狩りのバスケットが写っているので、帰りがけにぜひフィンランドの森のキノコも見てみてくださいね。
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デザートにはスウェーデンやフィンランドのお菓子屋さんでおなじみのロールケーキ、ブタペストバーケルセ、デンマークのリンゴ粥とメレンゲ菓子、そしてノルウェーのクルームカーケの盛り合わせ。クルームカーケは厚めのクレープのようなお菓子で、飾りのある焼型で作るのが伝統的。たまにアンティークショップで古い型を見かけます。中にベリーやクリームを入れていただくのが定番で、この日はベリーアイスと一緒に。リンゴ粥もすっきりとした味わいでコースの締めにぴったりの味わいでした。デザートプレートをひと際可愛く見せているハートはハイビスカスのゼリー。このハートは、今回のスカンジナビアンディナーを提案したアクアヴィットのゼネラルマネジャー、谷内さんたっての希望だったとか。
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さらにコーヒーと一緒にアクアヴィット自慢のプチフルールもいただきました。スウェーデンの伝統的なクッキー、ドロンマルやハッロングロットル、北欧クリスマス定番のジンジャークッキー、アーモンドの焼き菓子などもあってお腹はもう限界なのに目が選んでしまう……小さなシナモンロールのようなカリカリのクッキーがとくにおいしかったです!(シナモンロール大好き❤)
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デンマークのルイス・ポールセン社の名作照明やフィンランドのアールトの花器など、北欧モダンデザインがふんだんに使われたインテリアもレストランの魅力。ラウンジにはヤコブセンのスワンチェアとエッグチェアが並び、視線を上げればアールトの代表的なデザインのひとつである波打つ木製の天井があり、徹底した北欧モダンの世界にはため息が出るばかり。
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スカンジナビアンディナーは11月末までの限定メニュー。8,500円(税・サ別)と気軽な値段ではありませんが、例えば結婚記念日やお誕生日、お祝いやお疲れさまの会など特別な日のディナーにいかがでしょう?北欧は外食が高いので(とくにノルウェー)あちらの伝統料理をこれだけ一度に、それもこのクオリティで味わえるなら大満足できるはず。北欧料理のファンにはぜひ試してみてほしいコースです。
ディナーの後はラウンジで、ぜひ写真展も合わせて楽しんでいってくださいね!新刊『北欧ゆるとりっぷ』をはじめ、『北欧のおもてなし』など北欧の味(フレスケスタイのレシピも載ってますよ)を紹介する本も期間中、販売していただいています。ぜひ手にとってみてください。
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詳しいメニュー内容についてはアクアヴィットのページからどうぞ