ノルウェーの人気アーティストを紹介する書籍『turi』に寄稿しました

ノルウェーの陶器メーカー、フィッギオ社で数多くの名作を残したアーティスト、トゥーリ・グラムスタッド・オリヴェール。Turiのサインが描かれたカラフルなイラストの躍るプレートやカップは北欧ビンテージ食器のなかでもとくに人気があります。そんな彼女の作品と人生を追う書籍『turi』がノルウェー本国で発売されました。

著者は自身もアーティストであるTorunn Larsenさん。じつはこのTorunnさんから今年初めに連絡があり、日本でトゥーリの作品がどのように受け入れられているか寄稿してもらえないかと打診がありました。私はトゥーリの「August」というシリーズを愛用しているのですが、どうやらインスタグラムで私の投稿を見つけてくださった模様です。

そして先日ついに!著者のTorunnさんから本が届きました。大判(A4よりもひとまわり大きな220x285mm)で、かなりのボリューム!!
368ページもの大作で、掲載されているイラストは500以上にもなるそう。まだ、さーっとしか見ていませんが、トゥーリの故郷であるサンネスのガイドブックのイラストや、トゥーリのイラストが採用されたマンホール(!)など、レアな写真やイラストもたくさん。これは興奮します!!!

私の店Stickaにも、ちょくちょくトゥーリの作品を探している方がいらっしゃいます。日本にもコレクターがいること、また「母から受け継いで、ひとつ割れてしまったので探しています」といった親世代から愛用されているエピソード、そして私自身の母とのトゥーリ作品を通しての思い出などを綴った短いエッセイを寄稿しました。

私のページでは愛用の食器のほか、お店の様子、そして著書も紹介してくださってます。思った以上に写真が大きい!……と思ったら、そうでした。『北欧のおもてなし』では、表紙にまさにトゥーリのAugustシリーズを使っていたのでした!(『北欧のおもてなし』は、北欧の器づかいや料理レシピを紹介している一冊です。ご興味ある方はこちらからどうぞ)Sticka の猫店員ウニがどどーんとノルウェーデビューしていて嬉しくなりました。

写真は来日時のもの。トゥーリの作品づくりに影響をもたらした旅の章もあるのですが、日本の民藝運動の中心人物のひとりである濱田庄司の家と工房を訪ねた時のことも綴られています。これはじっくり読むのが楽しみ!

もうひとつ驚いたのは「アクティビストとして」と題した章があること。平和な社会、そしてフェミニズム推進のためにアクティビストとしてトゥーリがしてきたことも書かれていて、アーティストの目を通したノルウェー社会の一面を知ることもできそうです。

ノルウェーというとフィヨルドやオーロラといった大自然が注目されがちですが、可愛いデザインもじつはたくさんあります。そして可愛いノルウェーといえばTuri。そんな彼女の作品を存分に堪能できる一冊です。

『turi』
Made in Norway
Language: English and norwegian

Author: Torunn Larsen
Book design: Goedele Teirlinck and Simon A. Kjær (SAK design)
Pictures: Marie von Krogh
English translation: Lene Adolfsen

『turi』の装丁を手掛けたデザイナーさんのサイトで中身が見られます。
http://sakdesign.no/work/turi/

trykkSAK #2 from SAK design on Vimeo.

動画はSAK DESIGNより

テキストはノルウェー語と英語併記で、装丁もとても素敵。現役で活躍するトゥーリへのインタビューも多く、御本人もとても喜ばれているそう。お値段は張りますが、トゥーリ好き、ノルウェーデザイン好きにはおすすめしたい一冊。著者Torunnさん、もしくはSAK DESIGNのサイトから注文可能(初版限定1500部)。
www.turidesign.no
https://trykksakforlag.no/2/

11月にはこの本のデザイナーお二人をノルウェーよりお迎えして、トークイベントを企画中です。書籍の販売もある予定ですので、決まり次第また情報をアップしていきますね!

最後に自慢です。本を開けてすぐ目に入ったのは……

著者のTorunnさんのサインと一緒に、Turiからのサイン〜〜〜!!!
ありがとうございます。家宝にします(涙

1件の返信

  1. 2023年10月20日

    […] 書籍『turi』では私(森百合子)も寄稿をしていまして、イベントでは愛用の食器ほかトゥーリのデザインも実際に見ていただこうと思っています。またtrykkSAKのお二人が、ノルウェー人 […]