NHK Eテレ『人と暮らしと、台所』を見てくださったみなさまへ
こちらの投稿は、2019年2月放送の後に書いたものです。
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2月26日に放送となったEテレの趣味どきっ!『人と暮らしと、台所』。再放送も合わせてたくさんの方に見ていただいて、コメントやフォローもいただきまして、本当にありがとうございました。再放送までの一週間は、わが家はちょっとしたお祭り状態。親戚から電話あり、北欧イベントで会う方に声をかけられ、プレオープンで見学にいったムーミンバレーパークでも「見ましたよ〜」と声をかけられ(!)、改めてこの番組の影響力の大きさに驚いています。
シリーズ放送が始まって、有元葉子さんを筆頭に料理や建築、暮らしのプロのみなさんの台所を見るにつけ「この続きで、わが家の台所が出るのか……」と胃が痛くなる思いでした(本当に! 笑)。でも放映が終わって、たくさんの方から「気持ちがラクになった」「好きなものを大切にしたい」「やさしい気持ちになれた」と涙目になるようなコメントをいただいて、つくづく出て良かったなあ、と思っています。こんなに素敵に紹介してくださった番組&テキスト制作のみなさんに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
今回、ラゴムという言葉が紹介されました。私はこの言葉に出会って気がラクになりましたが、スウェーデン本国では人によってはこの言葉が持つもうひとつの側面、「ほどほど」の裏をかえせば「上を目指さない」「よりよくしようとしない」ともいえる考え方にモヤモヤすることもあるのだとか。スウェーデン人漫画家のオーサ・イェークストロームさんもこの言葉についてブログで綴られています。 →ちょうどいいのスウェーデン
これを読んで思うのは「隣の芝生は青く見える」こと。だからこそラゴムが、いまわたしたちの胸に響くのかもしれないなあと思います。
今回の番組では北欧のデザインの魅力だけでなく、これまでの取材を通して糧となった「より楽しく、心地よく暮らすための考え方」を軸に取り上げていただいたのが何より嬉しいことでした。最近、北欧は「しあわせの国」と紹介されることが多いですが、その裏にはラゴムのような考え方(その裏表も含めて)がある、というのは取材をしていていつも思うこと。そして番組を見たみなさんからのメッセージを受け取って、これからもそうした考え方や、暮らしの知恵を伝えていけたらいいなあ、と改めて思いました。
番組テキストは既に3刷!と大好評。8名それぞれの台所と暮らしのスタイル、レシピまで読みごたえがあり、その時々の暮らしにあわせて何度でも繰り返し読みたくなる一冊です。(番組では隠れていたわが家の猫店員たち、テキストでは奇跡的なショットが載っています♪)番組は3月末まで続きます。毎回、本当に楽しみですよね!(自分の回が終わって、心安らかに見られるようになりました 笑)
テキストの撮影終了後に、カメラマンの木村文平さんが撮ってくださった一枚。テキストの写真も本当に素敵です。
さて番組を見た方から「著書も気になります」とありがたい言葉もいただいたので少しご紹介を。
『北欧のおもてなし』は番組と同じく築85年のわが家を舞台に北欧レシピやホームパーティのアイデア、器やテキスタイルの魅力を綴っています(猫店員が案内役です!)。おかげさまで放送終了後、アマゾンで一時在庫切れに!早速、買ってくださったみなさん、ありがとうございます。
『北欧おみやげ手帖』では、12年間の北欧通いで集めた北欧のおみやげたちを紹介。花器や食器、テキスタイル、洋服、台所アイテムからパッケージの可愛い食材まであれこれご紹介しています。
『北欧レトロをめぐる21のストーリー』では、主にスウェーデンを中心にビンテージテキスタイルや食器、北欧レトロデザインを愛する人たちの暮らしぶりやショップを紹介。
本書の編集Edition Paumes さんのページでは本の中身が見られるので、気になった方はぜひチェックしてみてくださいね。
「麻生久美子さんが選ぶ一品」で選ばれていたTVポットは北欧でも人気が高く、スウェーデンのビンテージ専門誌で特集されたことも。
色やスタイル違いでこんなに種類があるんです!ちなみにこのビンテージ専門誌『RETRO』は私のバイブル。テキスタイルの専門家とストックホルムの名物ビンテージ店主という2人の編集長が始めた雑誌で、北欧のビンテージ好きの間で熱く読まれている雑誌です。
ホームパーティでキュウリと一緒に出したチーズが「おいしそう」と言われたのですが、これはスウェーデンのクミン入りチーズ。このチーズやニシンのマリネはわが家の定番で北欧輸入食材のアクアビットジャパンさんで購入しています。アクアビットさんでは他にも北欧ベリーのジャム、ノルウェーやデンマークのチーズなども売っています。
パーティ場面でナイスなコメントをしていたフィンランド&スウェーデン男子は、不定期で開催しているトークイベント『北欧ぷちとりっぷ』の仲間たち。「やりすぎると疲れる」と名言を残したスウェーデン男子、マティアスの妻かおりさんはインスタグラムで「ウチのスウェーデン男子」というアカウントでスウェーデンの暮らしや考え方(とそれに驚く妻)を漫画にしていて、これがとっても面白いので北欧男子たちの日々をのぞいてみたい方はぜひ。
撮影時に着ていた服についてもコメントいただきまして、茶色のシャツ&カーディガンはスウェーデンのemmy designというレトロスタイルが得意なブランドのもの。カーディガンは旅でも愛用している一着です。
最後に私が運営する小さな北欧の店Shop Stickaについて。Sticka はスウェーデン語で「編む」という意味。本づくりの編集にもかけているのですが、デザインや雑貨、住まい、食べ物……とさまざまな要素を編むようにつないで、本や部屋や暮らしをつくっていけたらなあという思いを込めています。現在は月に一度の公式オープン+予約でのご来店というスタイルですが、北欧ビンテージの食器や布、生活道具を実際に見てみたい方は、ぜひのぞきにいらしてくださいね。
5月18日(土曜)にはこのSticka にて毎年恒例のレストランデイというイベントもします(近々ご案内ページをアップします)。フィンランド発祥のイベントで、この日はテラスを開放してパンや北欧の味を販売します。毎年ご家族連れも多くワイワイにぎやかな一日に。ぜひ遊びにいらしてください!
わが家のキッチン、じつは間もなくリフォームに入ります(↑壁紙選び)。もともと昨年末に計画があったのですが、撮影のお話をいただいて一旦ストップ。今回、取材していただいて、自分の暮らしや台所を見つめ直せたのもよかった!改めて考えをまとめて、いよいよ始動です。リフォームの様子もまたお伝えしていきたいなーと思っております♪
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