『3日でまわる北欧 in コペンハーゲン』蚤の市めぐりツアーレポート

北欧旅行を専門とするフィンツアーさんと2018年からツアー企画を作り、2018年5月のヘルシンキツアー、2019年5月のスウェーデン・ヨーテボリツアーに続いて、8月にコペンハーゲンの蚤の市をめぐるツアーが催行されました。

以前、NHK BSの番組「“お宝”を掘り当てろ!! 北欧アンティーク鑑定旅」でご紹介した蚤の市をはじめ、最近地元っ子の間で人気の運河沿いの蚤の市などをハシゴする今回の企画。ヘルシンキやヨーテボリでは、年に1〜2回開催の大きな蚤の市を一日かけてまわるプログラムでしたが、今回はコペンハーゲンで夏季に開催される定番の蚤の市を土日2日に渡ってご一緒しました。みなさんの行程は金曜の夕方にコペンハーゲンに到着し、まずはニューハウンなどの人気スポットを散策された様子。

土曜日の朝にホテルで集合した後、ホテルからも比較的近い、フレデリクスベア市庁舎裏の蚤の市へ向かいます。数あるコペンハーゲンの蚤の市の中でも、ビンテージ食器や雑貨好きの評価が安定している蚤の市で、私もタイミングがあえばいつものぞいています。この週末は事前の雨予報を覆し、夏が戻ってきたかのような晴天。9時半ころには既に大勢の人で賑わっていました。

集合時間を決めて、各々回る方、一緒に見る方に分かれて宝物探しのスタートです。

入口付近で見つけたクナブストラップ社のビンテージ。ブタの絵の器は、ラードを入れておくもの(ニシンにつけて食べるのが伝統的な食べ方なのです)。下はビーツ入れ。オープンサンドの具や料理のつけあわせに使われるビーツは北欧の食卓の定番で、専用の器があるのです。

スタート早々、真剣に物色中。(フィンツアーの添乗員、岡戸さんが撮ってくれた写真です)

デンマークといえばこれ。ロイヤルコペンハーゲンのイヤーマグは蚤の市で必ず見かけます。年によって図柄が違い、お値段も違います。奥には、これも必ず見かけるビヨルン・ウィンブラッドのマンスリープレート。カップルが出会ってから子どもが生まれるまでの12ヶ月のストーリーを描いたシリーズです。

中央にいるのがロイヤルコペンハーゲンの鳥。オブジェとしても可愛いですが、じつはこれは水笛で、音が出るんです。手前にはアンコウ(?)やバイキング人形。このお店には小さくて目を引く陶器がたくさんありましたね。

ノルウェーの琺瑯メーカー、キャサリンホルムの有名なロータス柄を使ったお皿はデンマークの今はなきリュンビュー社から出ていたもの。リュンビュー社のテーブルウェアも蚤の市でよく見かけますが、ロータス柄は結構レアなのです。ノルウェーデザイン好きの参加者の方が、早速お買い上げ。

フィンランドのアラビアや、デンマークのクイストゴー作品など、名品を揃えたお店も発見。

ガラスとチークを組み合わせたオープンサンド用の器が素敵でした!こういうデザインは、デンマークがいいんですよね。

照明や家具もあります。グリーンはパントンデザインのペンダント照明。

スタンドライトもありました。近所に住んでいたら、気軽に持って帰れるのになあーと思うことしばしば。

この「S」の看板はなんだかわかりますか?コペンハーゲンの近郊列車S-tog(エストー)のサインなんです。デンマークのピクトグラム好きとしては、ちょっと欲しい……。小さなスツールも密かに可愛らしい。

さてひとしきり見終えた後は、戦利品を一旦ホテルへ置いてランチへ。ホテルからすぐの場所に、『3日でまわる北欧』でも紹介している、おすすめのオープンサンド専門店があります。

店内はこんな感じです。クラフトビールのミッケラーとオープンサンドを得意とするシェフがコラボして始めたお店で、他のミッケラーの店舗同様にインテリアも素敵。明るくモダンな印象ですが、壁や窓辺にはビンテージが飾ってあったりとデンマークのインテリアを体験する場所としてもおすすめ。

ヨーテボリツアーに続いて同行してくださったフィンツアーの添乗員、岡戸リーダーがみなさんの注文をまとめてオーダーしてくれます。

ニシン、サーモン、小エビ、チキンなど伝統的な具材をアレンジしたオープンサンドは見た目もおしゃれ(老舗店だと、もっとダイナミックな盛り付けだったりします)。みなさん違うメニューをオーダーしたので、かわるがわる撮影大会。こうして一緒にワイワイ食事を楽しめるのはツアーの魅力ですよね。

私はローストビーフにしました。一つでかなりボリュームがありますが、地元の方はこれを2つ3つと食べたりします。

さてランチの後はトーヴァルセン美術館の広場で開催されている蚤の市へ。以前は運河沿いで開催されていたのがこちらに移動しています。ここはプロの出店も多く、名品揃い。

日本でも人気の高いクイストゴーの食器がずらーり!なかなかお目にかかれないピンク色のコーディアルもありました!お値段もなかなかでした。

ロイヤルコペンハーゲンの名品を揃えたお店。青が美しいテネラシリーズに、十字架は初めて見ましたね〜。奥にあるウプサラエクビーのキャニスターが気になりましたが、お値段に断念…しかし可愛かった。NHK BSの番組では、篠原ともえさんがこの蚤の市でジョージ・ジェンセンの逸品を見つけていましたが、今回もやはり名品揃いで目の保養になりました。

トーヴァルセンの蚤の市の後は現地のガイドさんにバトンタッチして、みなさんは王立図書館やデザインミュージアムの観光へ。みなさんと別れた後に運河近くを歩いていたら、人が泳いでいる!? じつはこの日、毎年恒例(かつてデンマーク女王も参加されたという)の水泳大会が開催されていたのです(女王は水泳が得意)。そういえば水着姿の屈強そうな人々がよく行き交っているなあと思っていたのですが、水泳大会の競技者だったようです。

後で写真を見せていただいたのですが、王立図書館を来館中、ちょうど運河でレースが始まったそう。王立図書館は外観はもちろん館内の構造もユニークで、運河に面した一面のガラス窓からの景色も素敵なのですが、まさか水泳レースが見られるとは抜群のタイミングでしたよね。私も見たかったー!(この写真は参加者の方からいただきました。ありがとうございます♪)

夜は再びみなさんと合流して、これまたホテルからすぐのモダン北欧料理を出すレストランへ。外食の高いコペンハーゲンでリーズナブルにコース料理が食べられるお店として人気が高く、その日も大賑わいでした。ドリンクを片手にデンマーク語で「スコール」と乾杯をして、その日の戦利品のこと、今回のツアーに参加した理由や北欧に興味をもったきっかけ、猫派か犬派か、りぼん派かなかよし派か(年齢がバレます)などなど、おしゃべりは尽きず盛り上がりました。

この日はとにかくお天気に恵まれ、夏のコペンハーゲンを満喫できたのですが、翌日の日曜日は相変わらずの雨予報。朝から蚤の市めぐり、大丈夫かしら……と思っていたら、「わたし、強力な晴れ女なんです」とおっしゃる方が二人も!「僕は雨男で…」という方が一名(笑)。土曜日は晴れ女の圧勝でしたが、明日はどうなるか!みんなで晴れ女のお二人に晴れ祈願をしました。

食事の後は、体力の残っている方と近くのミッケラーバーで、軽く2次会。酸味のきいたサワーエールが流行中の北欧ですが、これまで飲んだ中で一番のおいしさ!といいたくなる生サワーエールに出会い、みんなで注文。ミッケラーは試飲もさせてくれるので、お気に入りの味を見つけやすいんです。

さて2日目は運河沿いにあるカルチャーハウス近くで開催されている蚤の市へ。数年前から開催されているというこの蚤の市、私も今回初めてのぞいたのですが、運河沿いのオープンな雰囲気がいい!晴れ女お二人のパワーで、曇空とはいえお天気も何とかもっていました。

洋服やおもちゃなどの日用品も多く、家族連れもたくさんのアットホームな雰囲気。途中、一瞬、雨男のパワーが上回ったのか通り雨があったのですが、その後また晴れてお宝探しは無事続行。

さすがデンマーク、レゴのお店もありました。ブロックというよりフィギュアが多く、案外おみやげにしてもいいかも?と思いました。

『北欧のおいしい時間』や『3日でまわる北欧』で紹介している大好きなアイスクリーム屋さん、ハンセンスが出店していました!この水色のバンはコペンハーゲンやスコーネ地方の蚤の市やイベントでちょくちょく見かけるのですが、嬉しい♪参加者の方から「ハンセンスのアイスが食べたかったけれど昨日は時間がなくて行けなかった」との声もあったので、みんなで大喜びして駆け寄りました♪

コレクターも多いエリック・コルドのキャニスター。合間合間に「お!」と目を引くデザイン物があり、お値段も抑えめなのが、この手のアットホームな蚤の市の良いところ。

ルイス・ポールセンのPH5照明の上にゴリラのぬいぐるみが……?と目を引いたお店では、手作りのジャムやスパイスソルトを販売。ロックな見た目のお二人、とても親切で「どこから?日本から来たの?」と話しかけながらおすすめの味を説明してくれました。男性が「めちゃおいしいから!体にもいいよ」と、森で摘んできたというハーブ入のソルトをおみやげに購入。

デンマークの切手には可愛いデザインが多いのですが、たくさんの使用済み切手がつまった袋は10クローネ(180円)。これはいい。参加者のお一人がゲット。

集合場所に戻ると、ひと足早く集まっていたみなさんの間で既に戦利品の見せっこが。長くつしたのピッピの絵本は装丁が逆になっていたのがわざとなのか、ミスなのか不思議な作り。

新婚旅行で参加されていたお二人は渋めの鏡をゲット。前日にはやはり渋めの存在感あるアンティーク時計を見つけていらして、「カフェが開けそう」なんて話していました。

ブタの置物は、もともと蓋付きなのですが蓋なしでも可愛い。小物入れにするのはもちろん、お花を飾っても良いのでは、と思いました。

場所を移して、この日はフードマーケットでランチ。ちょうどこの週末はコペンハーゲンクッキングフェスティバルも開催されていたんです。移動の途中に「おいしいデニッシュが食べたい!」との声があり、途中オーガニックのベーカリー、エメリースにも立ち寄りました。デニッシュやピザ、オーガニックジュースなどを買いだしてフードマーケットの外にあるベンチでひと休み。みなさん「おいしい〜!」と喜んでいてよかった。

フードマーケットって楽しいですよね。ここは生鮮食品のほか、コペンハーゲンの人気カフェやスイーツ、ビールのお店なども入っていて、ちょっと休憩したり、おみやげ探しにもおすすめなのです。

フードマーケット隣の広場で開催されていたコペンハーゲンクッキングフェスティバルへ移動。オープンサンドやビール、アップルジュースなどデンマークの味を販売する出店の他に、ホットドッグを作るワークショップなどのイベントも開催しています。

ステージではマグロならぬベーコンの解体ショーをやっていました!後で地元の方に聞いたら、人よりブタの数が多く、伝統的に豚肉料理を食べてきたデンマークではよくあるのだとか。

空港にもバーのある人気のヤコブセンビールも出店していました。4種類のビールを味わって、それぞれの味を表現したという会場内にあるパネルを当てるというユニークなクイズもやっていました。全部当てればビールをもう一杯サービス!とのこと。岡戸リーダーが挑戦して、みんなで頭を捻りましたがあえなく惨敗でした(笑。

オープンサンドの店があったのでみなさんで試したのですが、これがおいしかった!干し魚や鴨、卵など昔ながらの食材を使ったメニューですが、パンから具材、ソース、調味料に至るまですべて厳選した素材を使っての手作り。見た目地味なんですが、じわじわ染みてくるおいしさでした。

そしてフードマーケットに戻って解散。この後はみなさん、フリータイムで街散策をそれぞれに楽しまれたようです。帰りの空港まで、お買い物やデンマークの味を満喫して、無事に旅を終了できたとご報告を聞いてほっとひと安心。みなさん満足されていたとの声を、その後フィンツアーさんを通していただいて、嬉しい限りです。

じつは今回の旅は7月中旬までキャンセルが出たり、またお申込みがあったりと催行できるかハラハラした場面もあったのですが、結果的に無事催行できたので、嬉しさもひとしおでした。北欧の旅というと最近はやっぱりフィンランド・ヘルシンキが人気で、とくに蚤の市やビンテージデザインというと、デンマークの認知度がそれほど高くないのですよね。今回みなさんと一緒に歩いて「デンマークのデザインもいいですね!」「町並みが素敵」「パンがおいしい」などなど感想を聞きながら、デンマークの良さも推したい私としては密かに感動しておりました。今回は総勢7名+リーダーと私という小回りもきくグループで、食事の時もみなさんでワイワイおしゃべりできたのが本当に楽しかったです!改めてご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました。

最後に私の戦利品です。左の陶器二つ(ミルクピッチャーとキャンドルスタンド)はアラビア社の物で、フレデリクスベアで購入。缶とコースターのセット、魚の栓抜きはデンマーク製で、運河沿いの蚤の市で発見。そしてロックなカップルのお店で買ったスパイスソルト。

蚤の市やおいしいもの、北欧の日常を巡る旅シリーズ、来年もまたできたらなとフィンツアーさんとプランニング始動中です。ヘルシンキ、ヨーテボリ、コペンハーゲンときて、次はどこがいいでしょうね?ご紹介したい町や蚤の市、カフェやおいしいもの、まだまだあるので、どうぞどうぞお楽しみに!

2件のフィードバック

  1. 2019年10月28日

    […] から、ツアーレポートのお知らせが届きました! 『3日でまわる北欧 in コペンハーゲン』蚤の市めぐりツアーレポート […]

  2. 2020年1月10日

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